ヴィンティージ国産スピーカーを聴く №23

NIKKAから三十年現代へ(/・ω・)/

mockupONKYOD-1000

ONKYO   D-1000

1990年頃のトールボーイスピーカーです。当時で一本90,000円のスピーカー。早く鳴らしたい!!

九月十九日土曜日

mockupONKYOD-1000

最初はオーディオボードの上に直接置いて試聴しました。ん~、何もしなくて普通に良い音。19時頃、息子が来店したので「どう?? D-1000の音は???」と聴いたところ「国産スピーカーの音だね」のご感想…。鳴らし切ってやる!! ひそかに決意した店主でした…(笑)

九月二十日日曜日

開店前から試聴開始!! やはり、オーディオボードだけで低域がボンつくためRASKを使用し高さも上げました。ケイコ・リーではあまりに低域の反射が大きいのでリークからさらに20cm前へ移動。背面のバスレフダクトは超巨大(笑)

mockupONKYOD-1000

また、ボックス上部にもダクトが…なに用でしょうか???

mockupONKYOD-1000

D-1000は、非常に解像度の高いスピーカーです。いや、感度かな?? 今までのスピーカーで聴いたことの無い音が突然に聴こえます。次に聴いたのが、以前紹介したオーディオ・ベーシック付録の生録CD。木琴の鍵盤を叩く音が、左右に動きながら目の前で叩いてるように出てきます。先日、来店されたお客さまがこのCDを聴いて「この楽器は共鳴管の付いていない木琴です」と言われていたことを思い出したほどです。また、10曲目からのJazz Liveではベースに手が(多分)あたった音まで聴こえてしまいました。

mockupONKYOD-1000

さぁ~!! いよいよ、天満さんのバイオリンです。

mockupONKYOD-1000

ん~。どれほど臨場感のある音が現れるかと期待しましたが、今ままで聴いたスピーカーの再現と全く異なりました。確かに広大なホール感はありますが、どこか少し違う。いや、かなり違う(>_<) そう、まるで音楽ホールの天井から吊り下げられたマイクから録音されたソース。言い換えれば、真上から録音したソースを45°垂直に立てて聴いている感じ。理解して頂けるとありがたいですが…。音像がスピーカーに向かって楕円に拡がる不思議な感じがしました。これが、本当であれば、とても感度の良いスピーカーと言えるでしょう。アンプは先回と同じく2A3のセットです。

mockupONKYOD-1000

D-1000のスペックはこちらから(/・ω・)/  端子部分の清掃がまだ足りませんでした…ね。

九月二十二日火曜日

この後、お客さまの高橋真梨子を鳴らした時から、また苦悩が始まりました。高橋真梨子の声じゃ無い!! と言われてしまいました。確かに少しハイ上がりは否めない音ですが、それよりボーカルが偏って聴こえることに気付きました。右側に寄ってしまうことに気付きました。うーん…アンプも疑いましたが、スピーカーを左右振り替えて現象が左に移ったものだから、さぁ~大変 (>_<)

mockupONKYOD-1000

結果からお伝えするとセッティングの誤りでした。上の写真が最終セッティングです。確かにvocalの弱い方のスコーカーを外したところ、+側のファストン端子が少し抜けかかっていましたが、主原因とはなりませんでした。ここで発見です。謎のボスレフポートがスコーカー用であることが分かりました。もう一度、小さなバスレフポートの位置を確認して下さい。

mockupONKYOD-1000

スコーカーの位置は下の写真のとおり!!

mockupONKYOD-1000

そう、低域側と仕切られた内部には硬質ウレタン系の吸音材が入っていましたが、まるで登り窯のようにスコーカーのバックキャビティが設けられ出口には、バスレフポートが続きます。密閉されていないので、バックキャビティと言うよりスコーカー専用ボックスと言えば良いでしょうか…ツイーター付きの…。言い換えれば、2ウェイ+ウーハーでしょうか???

mockupONKYOD-1000

九月二十四日木曜日

最終のセッティングは、バスレフポート反射最小限にするため、後面リークから50cmほど前に出し、スピーカー正面に置いてあるタンノイのウェストミンスター直前を避ける位置としました。ピュア・クロスカーボンはアルミと同じく音速が早いと推定し、ウェストミンスターのフロントロードホーンの反射を避けることを目的としました。アンプとCDをケリーとAH!に戻しましたが、ボーカルが片側(意図的な録音は除く)に偏る現象は回避されました。天満さんも再試聴しましたが、鳴り方・イメージに変わりはありません。

mockupONKYOD-1000

D-1000を生かすも、殺すも、セッティングで決まります。メーカーも一般的な部屋で鳴らし、製品にフィードバックすることも必要でしょう。ソナスファベールは実際に行っていると聞いたことがあります。D-1000は、ナチュラルな音質で臨場感もたっぷり。ボリュームを上げなくても美しく鳴ってくれます。設計思想はリークの2075に、似ている気がします。いつまでも、音楽を聴いていたくなる、そんなスピーカーでした。「オーディオの足跡」でD-1000を見ると、「MID-4コンセプト」「ホルマント周波数」などが紹介されています。興味がある方はぜひご覧ください。

mockupONKYOD-1000

次回もお楽しみに♬  (・。・)
お気軽にお問合せ下さい!!

リユースオーディオ モックアップ
〒950-0324
新潟市江南区酒屋町182-1
TEL:025-385-6602
Email:info@mockup.jp

■営業時間 10:00~18:00
■定休日 不定休