ヴィンティージ国産スピーカーを聴く №17

Technics  SB-2A

八月十四日金曜日

Technicsを聴きます。それも平面スピーカーの小型3ウェイ。店主、このSB-2Aのデザインが好きです。ただ、このような小型を3ウェイにする必要があったのかシッカリと鳴らしてみたいですね。試聴のアンプには、いつものケリー300Bと今回はテストも兼ねてCDはPIONEERのPD-C3を使用しました。懐かしいターンテーブル方式ですがあまり期待はできないかなぁ~。先ずは、いつもどおりに「クロストーク」「白い森の音楽祭」から!!

清吾さんのサックス🎷はハッキリ聴こえますし、ちはるさんのピアノ🎹もまぁまぁかな…。しかし、この翌日に凄いことになります。次に「天満」さんのバイオリン🎻とパイプオルガン。拡がり、高さ、奥行がありました。ただ、なぜか「天満」さんのバイオリンがとにかく引っ掛かかって鳴るのです。店主、この時点で不覚にも寝てしまいました。

軽い居眠りの後、RCAケーブルをウェスタンの単線から新たに入荷した「SILTECH」に替えて試聴を続けました。三万円弱のPIONEERが一挙に十万円クラスの音に変わります。(゜o゜) ただ、なぜか、Jazzが鳴りません。古いCDは、より古い音にしか聴こえません…。ここで、お客さまがご来店されて試聴は翌日へ…。

八月十五日土曜日

前日、あまりに「SILTECH」のRCAケーブルの音が素晴らしいため、CDは「Audio Refinement」に替えてあります。午後から早速、試聴の開始です。最初は「フジ子・ヘミングウェイ」「トロイカ」から入りました。

ピアノは艶や立体感があり、オケの分離もスケールも十分です。続いて「久石譲」の「ポニョ」も聴きます。解像度はさすがに「LEAK」「2075」に比べれば落ちますが、SB-2Aは頑張ります。そして、問題のJazzに挑戦!! 現代のJazzから(/・ω・)/

だめ、ダメ、ダメです。ひどい、酷い音。サックスの音は聴けない( ;∀;) 録音に問題があるのかなぁ…。続いて聴いたCDにSB-2Aを鳴らすヒントを見つけました。マイルスのモノラル録音です。

3ウェイなのに音像がピッタリと中央に位置するのです。モノラル録音がステレオ録音に聴こえることは多々あります。しかし、SB-2Aはピッタリに中央へ位置します。きっと、平面振動なので、左右の音が、お互いのチャンネルに干渉しないのでしょうか。vocalを聴いても中央に来ます。この時のスピーカー間隔は約1m。店主の試聴位置までは約1m80cm。この後、スピーカーの間隔を狭めましたが大差無く、逆に「えいゃー」とスピーカーの間隔を拡げました。間隔を1m20cmにし、試聴位置を若干下げました。さぁ!! 勝負です。

「マイ・ワン・アンド・オンリー・ラブ」(MELLIN/WOOD)が響き渡ります。vocalは中央に、左chのピアノの響きが時間差で右chで減衰しながら聴こえます。この左右chの漏れ音、余韻の響きと申せば良いでしょうか、一層音楽を引き立たせます。さぁ!! 「クロストーク」「白い森の音楽祭」リベンジです。

セッティングに間違いはありませんでした。これほど「リアルな清吾さんのサックス🎷」と「張りのある、ちはるさんのピアノ🎹」は初めてでした。清吾さんの姿や、ちはるさんの顔まで浮かびます♡クロストークのお二人に聴かせたい!! ラス前のLive録音は聴いたことの無い「観客の声」まで聴こえるでは、あーりませんか(゜o゜) 

「天満」さんは、天井へ突き抜けるほど高く、広く、深く、パイプオルガンが響きました…。

しょぼい店主の感想です。Technicsの平面スピーカーは素晴らしいと思います。臨場感、立体感は「平面スピーカー」だからこそなのでしょう。ただ、鳴らし方を当時のメーカーが啓蒙できたのかどうかが分かりません。「音が良い」とコマーシャルしても、従来のスピーカーと同じ鳴らし方では本領が発揮できない…。令和の時代で初めて鳴らし切ることが可能になったのかも知れません。今度は「SB-7」あたりを試聴したいと思います。今回は、TechnicsSB-2Aを紹介いたしました。

次回もお楽しみに♬  (=゚ω゚)ノ