ヴィンテージ国産スピーカーを聴く №91(後編)

PIONEER  AS-22+LE-B20

mockuppioneeras-22+le-b20
只今、店内でPIONEER AS-22+LE-B20が花房先生のピアノを奏でています。
実は、AS-22LE-B20に思わぬ伏兵が潜んでいました。
先ず、本格的な試聴のためセッティングから変更を開始です。
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スピーカースタンドが高すぎたので、同じPIONEERのS-55twin用のスタンドCP-55を使用。
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スピーカースタンドの間にヒバキューブを挟みましたが、低域がボンボンで断念してD-1000と同じセッティングを試みました。
スピーカースタンドの下は「8ミリスパイク」+「真鍮製スパイク受」+「ヒバキューブ」の三層構造です。
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そして、大切なのが「エンクロージャー」と「スピーカースタンド」の一体化です。
スピーカースタンドの天板には、ユニットのパッキンに使うウレタンテープを四角に貼ってあります。
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音はスッキリしたようですが、どうしても「五十年前の古い密閉式2ウェイスピーカー」の「」にしか聴こえません。
耳あたりは良いのですが、音にカスミがかかったような、ハッキリしない音です。
まぁ~まさにその通りなのですが…(-_-;)
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さぁ~どうするか!?
やはり、アンプに逃げた店主でしたが、これが大正解となります。
TRIODEの6BQ5シングルから、アドバンスの2A3シングルに交換しました。
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2A3も下蓋の取付ビスのところに、30ミリのヒバキューブで受けました。
もうひとつ、スピーカー端子へのケーブル差し込みを「下から」としたのです。

びっくり!! 

今までアドバンスの2A3の評価は低かった店主でしたが、あのカスミのような音が変わりました。
トランペットの音がたまりまセブン!!
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実は、昨夜二時間近くも聴いてしまいました。
しかし、問題も浮上したのです。

・トランペット

・ベース (コントラバス)

・ピアノ ✖ ✖ ✖

トランペットは酒が飲みたくなる音で…
はは (;´∀`) 『越後 鶴亀』の純米酒を…頂きました。
問題は翌日に持ち越しです!!
最終的な接続ケーブルの一覧です。
RCAケーブルはISODA、スピーカーケーブルは4S6、電源ケーブルはぶっといAET!!
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昨日まで、キャメロットテクノロジーの黄色いプラグの電源ケーブルを使っていましたが、ピアノ🎹に活!!を入れるためにAETを使ったのです。
ピアノの音は今まで聴いたPIONEERの中では最低であり、低域の響きがまるで無く、ガサツな平面的な表現でした。
電源ケーブルを変更しても『活!!』は入らず、RCAケーブルもいっときISODAからMITに替えて聴きましたが、根本的なピアノ🎹の表現は変わりません!!
『な、なにが問題なのか…』
『五十年前のウーハーユニットではこれが限界か???』
『PIONEERは当時ピアノの表現が苦手だったか!?』
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『答えは「現場」にあり!!』

店主がサラリーマン時代に一番大切にしていた言葉です。
セッティングに問題は無いし(たぶん)、試聴機器にも問題は無し(たぶん)。
あと考えられるのは「ウーハーの取付(音漏れ)」か「ツィーターの極性」間違いくらい。
店主が出した結論は

「ウーハーの取付(音漏れ)」

でした。
後は行動のみっす (-_-;)

『ウーハーを取り外しチェックせよ!!』

スピーカーシステムは在姿のままで、ウーハーユニットの取付ネジを外しました。
ウーハーユニットの端子が外れない!!!
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『 いいや!! ハンダの直付けぢゃった!!』

伏兵はウーハー端子のハンダ付けでした。
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当時のカタログを見ても、スピーカーキットの部品中にファストン端子は入っていないようでした。
ハンダするしか無かったのでしょう。
mockuppioneeras-22+le-b20
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このハンダ付けが、ピアノ表現低下の原因だと推定できました。
しかしまだ半信半疑でハンダを撤去して、ファストン端子に変更した店主です。
もし、音が変わらなかったならば

『古い音でした 👐』

で紹介するつもりでした。
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結果はいかに!!

あっ!! その前に (゜o゜)

ウーハーのパッキン(写真の上段)はシッカリしたものが入っていました。
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音を出して直ぐ変化に気付くほど、ピアノ🎹は鳴り方が変わりました。
ウーハー端子のハンダ付けが、音の劣化を招いたのですね!!
そうそう、思い起こせばツィーターの端子もハンダ付けでした。ファストン端子に替えてあります。
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こうなれば、セッティングもD-1000を移動して本格的にしましょう👍
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また、ごちゃごちゃして来た店内を片付けて試聴の開始です。
トランペットは更に解像度が増し、ベースもより豊かに、ピアノがやっとピアノらしい表現になりました。
noonも色っぽい声!! しっとりと歌います 👐
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花房先生のピアノはホールいっぱいに響きわたりました。
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不思議なCDです。聴くと直ぐ寝てしまいます!!😴
「清吾サックス🎷」も「ちはるピアノ🎹」も作った音に聴こえません。
あす!!令和五年四月三十日(日)は『「道の駅」たがみ』で、12:10から一時間ていどのミニライブがあります!!
よろしければ 👐  がんばれ!! Cross Talk 👍

https://www.facebook.com/CrossTalkfromNiigata?

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PIONEER  AS-22+LE-B20をまとめます。
半世紀前の、それも『キット』の形態で販売されたスピーカーシステムでした。
ひとことで申しますと「人間味あふれる鳴り方」にビックリです。
まさしく、「ヴィンテージ国産スピーカーを聴く」で紹介するにふさわしいスピーカーシステム!!
現代の電源ケーブルやRCAケーブルを用いれば、これだけ透明感・奥行感・臨場感もタップリに素の楽器の音をいともたやすく再現するのです。
単品ユニットと同じツィーター、21ミリ合板を使ったフロントバッフル、丁寧な作りの密閉型エンクロージャーは、さすが音を熟知しているPIONEERと言ったところでしょうか。
「聴いていて疲れない」「ずっーと聴いていたい」と、聴いていて安堵するスピーカーシステムでした。
新しいスピーカーシステムだけが良い音とは限らない。
さて!! 最後に蜜蝋ワックスを塗って仕上げますね。m(__)m
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次回もお楽しみに!!
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