ビィンティージ国産スピーカーを聴く № 86

SONICS   AS-234

このコーナーで、はぢめて紹介するオーディオ・ブランドです。
カタカナで書くと「ソニックス」でしょうか。
詳細は不明ですが、輸出用のスピーカーシステムを主に販売していたのかな…
今回紹介するスピーカーシステムは、何の変哲もないコーンの2ウェイです。
中域が厚く店主好みの音なので、今回紹介することとしました。
サランネットは開かないタイプですが、ライトで透かしてユニットを見たら…
ツィーターも(たぶん)
低域用も(わかるかな…)
ギャザードエッジでダブルの山がありました。
下の写真は「リビングオーディオ  CE-5aⅢ」のウーハーです。
このウーハーは「アイデン」からのOEMと推定されるので、たぶんこの「SONICS   AS-234」
アイデンかタモンからのOEM供給ではないかと思いまする。
なお、低域ユニットのバッフル口径が23センチほどなので、25センチのユニットが搭載されているのでしょう。
今ほど、低域ユニットと書きましたが、これもたぶんですが「フルレンジユニット」ではないでしょうか。
ウーハーにしては、中域が厚く高い方も伸びすぎているからです。
25センチフルレンヂ 👐
センターキャップはこんな感じ!! (@_@)
高域ユニットのセンターキャップは、フィルムへアルミ蒸着したような普通のコーン・ツィター!!
よく見かけるやつ (/・ω・)/
で、試聴に入りますが、試聴機器はAH!のCDに6BQ5のシングルをCANAREの赤白ケーブルで接続してあります。ただし、アンプの電源ケーブルにはチクマを奢ってありんす。
最初は「カッチカチ」のCRYNAスピーカースタンドを使いましたが…
いまいち…なので
写真奥に見える、LM-033でセッティングしたノリタケ&ヒバキューブに「さっさと」変更しました。
はい!! セッティング変更後がこちら。
見た目はほんとうに「ショボい」スピーカーですね 👐  笑
ここで、タマタマ見つけた「ギンギン・ギラギラ」のハープシコードを小音量で聴いたら 👐
深みのある演奏が再生されて、とても良い感じ!!
やはり、クラシックが得意なようなので…
マイスター・ミュージックをチョイス!!
SONYのラボーチェで苦労した「リベルタンゴ」を、いとも簡単に、とてもすんばらしく、聴かせました。
これは、しめしめと一枚まるごと聴きましたが…
ピアノのソロはラボーチェの勝ち 👍
SONICS   AS-234には、得意・不得意の曲があるようです…
また、迷宮入りとなるのでしょうか…
まさかね (/・ω・)/
ここで、Cross Talkに耳の補正をお願いしたところ…
七曲目の「追憶のテーマ」から最後のボーナストラックまで聴き続けました。

そして、気づいたのです!!

ちはるピアノは、いつもとそう変わらず
清吾サックスに高域の輝きはなく…
しかし、ラスト曲の

【Go Back】

では、ライブ会場の声援が妙に生なましく聴こえ、これまで聴いたことのない、サックスの厚い・熱い、演奏が聴けたのです!!
皆さん、いったい何が起きたのか想像できますか!?
次に聴かなければならなかった「ソフト」はビルエバンス!!
正解でした。ベースが太く聴こえて、ベースのテクニックが手に取るように伝わる。
ピアノもいい塩梅ぢゃ!!
店主、やっと気づきました🐘
正解は

『LM-011をシッカリ聴こう!! ⑦』

で、経験していたことです。
(下の写真は最終セッティング)
この、「SONICS   AS-234」のツィーターの高域は意外と伸びていないか、意図的に高域の音圧を下げているの鴨🐤しれません。
ですから、清吾サックスに輝きを感じずに、これまでは高域の再生レベルにかき消されていた、サックスの中音域が聴こえた。ある意味でスピーカーシステムのフィルターでしょうか。
ビルエバンスも同じ理由で、当時の録音帯域が見事に一致して再生されたのです。
マイスター・ミュージックのピアノソロも同じ理由でしょう。
「SONICS   AS-234」にはフルレンジユニットが使われていますので、極低域までの再生は無理。
そうなると、極低域から超高域までが瞬間的に録音されている、レンジの広いマイスター・ミュージックのソロピアノは、SONYのラボーチェに軍配が上がるわけでした。
ただ、高い周波数が聴こえることは、良いことばかりではあーりません。
「SONICS   AS-234」のように、高域帯は「あえて(たぶん)」抑え、中低域帯にフルレンジユニットを用いて、音に「厚み」と「コク」を出す音作りもありですね。
確かPIONEERで、低域ユニットにフルレンジのPE-201をベースとしたユニット使用したスピーカーシステム「S-110」も存在していましたから。
「SONICS   AS-234」をまとめましょう。
箱鳴りを利用するタイプのエンクロージャーであり、リアバッフルは叩く「べこべこ」でした。
しかし、厚く歌うボーカルやウッドベースの響きは、きっとクセになるでしょう。
やはり、中域の厚い音は耳🎯が良く、静かに長く聴いていたくなりますから。
「SONICS   AS-234」は、そんなスピーカーシステムだと思います。
めったに出会えるスピーカーシステムではありませんが、もし出会ったら厚い中域を思い出して下さい。
球との相性はバツグンでしたが、鳴らすソフトを選びます。セッティングは固めてはダメです!!
次回もお楽しみに!!
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