暫く、ご無沙汰いたしておりましたが、最終稿の試聴まで何とかたどり着きました。
店主、今回は大変に学ぶ(@_@)ことが多くYさまに感謝です。
先ずは、試聴機器について説明すると
スピーカースタンドは、ターゲット・オーディオ製で山本音響工芸の木製ボードに載せ、真鍮の薄いスパイクで受けてありんす。(/・ω・)/
CDプレーヤーはいつものAH!で、RCAケーブルはノイマン、アンプは6BQ5のシングルアンプで電源ケーブルはカナレ!! VICTORのスピーカーシステムと全く変わりありません。
セッティングから鳴らし始めて三日目ですから、各機器との擦り合わせも終わる頃だと思います。
試聴の最初は (@_@) Cross Talk 👍
このLM-011は、ツィーター背面がホーン形状の後面開放型で、上部と左右のスリットから高域が出ます。
セッティングに時間は掛かりますが、左右均等にシッカリと合わせられれば、これまでのスピーカーシステムとは大きくことなり、聴いたことのない音場が現れます。
清吾サックスがスピーカーの中央奥に音像がまとまり、その奥に、もちはるピアノが拡がります。
解像度は、今まで聴いたスピーカーシステムの中で、一番高いでしょう。
また、音の余韻がすばらしい!!
この後、いつものCDソフトを聴きました。
ケイコ・リーさんが、ギター演奏だけで歌う「シェルブールの雨傘」だけは、今までと全く異なりました。
普段は、左Ch側中心で聴こえるアコーステック・ギターが、ほぼ中央でボーカルと一緒に定位するのです。
そして、アコギの存在感があまりないのです。ホールのステージで自然に流れる感じでしょうか。
ケイコ・リーさんの声は少しハスキーっぽいですが、うるささは全くありません。
ここまで音場感のあるスピーカーシステムならば、マイスター・ミュージックのパイプオルガンでしょう ♬
ホールの正面で聴いている錯覚に陥るほど、ホール内での自然な音の拡がりを感じました。
ほぼ、LM-011の鳴り方は分かりました。
ここで、実験を開始です。
実は、Yさまからの問いかけを頂いていました。
「三方向に開口している、高域のスリットを塞いで聴くと、どう聴こえるか!?」
はい!! 試みました 👍
先ずは、左Chから高域のスリットを梱包用テープで塞ぎました。
「ふむふむ」(・_・)
当然ですが、左Chでは高域の拡がりが抑えられた感はありですが、あまり音場が狭くなった感はありません。
続いて!! 右Chのスリットを塞ぎました。
この比較試験では、アンプのボリュームは固定して変えていません。
いざ、試聴開始です (/・ω・)/
確かに、高域の拡がりと音圧は下がりました。
しかし、スピーカーシステム全体の音場が急激に狭まった感じはあまりしません。
それより、11曲目のブラス・アンサンブルと13曲目のパイプオルガンで、あることに気付きました。
・ブラス・アンサンブルでは、チューバの音が
・パイプオルガンでは、中低域(表現が曖昧ですが…)のパイプ音が
高域のスリットを塞ぐ前より、ハッキリ聴こえるのです。
これは、スリットを塞いでいた梱包用テープを取って聴き、直ぐに原因は分かりました。
どうやら、指向性が拡がっている高域の音圧でかき消されていたのです。
注意して聴いていると、シッカリとチューバの太い音とパイプオルガンの中低域は聴こえました。
これは、ある意味で高域開放型のデメリットと言えるでしょう。
でも、エンクロージャーの後ろに高域ユニット用のアッテネーターがありますから、調整で解決可能かな。👐
もう一点の謎は、高域スリットを塞いでも音場感・音の拡がりが狭まなかったことです。
答えは、高域スリットを梱包用テープで塞ぐ際に、たまたま低域ユニットの脇で聴いたことで解明できました。
低域ユニットにも工夫がされていたようです。
フレームのフランジは出来る限り薄く作ってありますし、ウーハーにセンタードームは無く、コーン紙のカーブも緩く設計されています。
平面スピーカーに近いかも 👍
真横からウーハーを見ると…(゜o゜)
ウーハーの音も、可能な限りエンクロージャーの側面に回り込むよう設計でしょう。
また、この波・なみ・ナミのエッジにも秘密がありそうです。
Yさまは
「スピーカーユニットの後面から出る音は、周波数にかかわらず重要ではないか!!」
とおっしゃられていました。
確かに高域でも後面音をホーン状で放出することは、音楽を再生するにあたり有効であることが分かりました
一般的なエンクロージャーとは異なり、LM-011の臨場感と解像度が高いことは、シッカリとお伝えしたいと思います。
ただ店主、LM-011と似た鳴り方を以前に聴いたような気がします。
たぶん
『ヴィンティージ国産スピーカーを聴く № 63』
で紹介した
『OTTO SX-811』
だと思いましたが…。
エンクロージャーの大きさは全く異なりますが、解像度と迫力と言う点では似ている印象がありました。
高域と低域のバランスが似た再生音を生むのかもしれません。
七回に渡り、SANSUI LM-011の補修から試聴まで、お伝えしました。
半世紀前も前のスピーカーシステムですが、素晴らしい鳴り方をしてくれます。
スピーカーシステムの開発も、日本のお家芸の一つでしょう。
皆さん、気付いていますか!! 国産スピーカーシステムには、まだまだ素晴らしいものがあることを 👍
これまで、お付き合い下さった皆さまに感謝申し上げます。
ありがとうございました。
※ このスピーカーシステムは完売しました ※
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