今回の『その三』は、2022年の元旦に頂いた大阪西 苦情さんからの制作記事をメールと写真で紹介したいと思います。
では、京都市電と大阪市電の制作記をどうぞ (@_@)
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明けましておめでとうございます。大阪西 苦情です。
8時の大阪は3℃。よく晴れて正月らしい寒さです。そちらは雪の 状況いかがでしょうか。
12月の初頭。縁あって、はるばる新潟から古びた一箱のプラモデ ルがやってきた。ハヤる気を抑えながらいそいそと梱包を解いてみ たら…
わぉ!何ちゅう古さ!
さながらタイムマシンか玉手箱か?そんな、まだ世の中にバーコー ドもない時代に造られた昭和の製品が遂に、遠く行き着いた大阪の 地でおおかた40年ほどの眠りから醒めて、これから明治村の京都 市電になってゆきます。
同居する相方は大阪・大国町で発掘された平成生まれの大阪市電。 ジーマークと共通のパーツですが、こちらは長谷川製の異母兄弟で す。
(写真1枚目)
2両のボデー塗装が完了しました。車体と窓枠の境目は段差が複 雑で、私程度の技量じゃマスキングなんてとても無理! という訳で、茶色の窓枠はすべてフリーハンドです。ない集中力を フルに使って丹念に塗り分けましたが、まあまあ納得ゆく出来には 仕上がったと思います。
京都さんの運転台は吹き曝し。大阪さんの運転台には前面窓があり ます。これ「ベスチビュール」というそうです。最前部に共通して 塗るマルーンは明治のチンチン電車に欠かせない上品な色なんです が、濃さと粘りのバランスが悪くて筆塗りが辛い色でもあります。 それでも重ね塗りでなんとかそれなりには仕上がりました。基本、 塗装は筆です。スプレーは車のボデーくらいしか使うことはありま せん。
大阪さんは金ピカパーツが多く華やかですね。最近のMr.カラー は金がキメ細やかで、昔より一段とゴールド感が増した気がします 。
(写真2枚目)
車体の裏側から窓ガラスを貼ります。付属のプラスチック板を任
そこで、京都の梅小路公園で走っている実車に、実際に乗ってみま
(写真3枚目)
この上品な格調高い内装にどう近づけようか?このエレガンスな天 井照明を何とか表現できんものか?
こういった悩みの何と楽しいこと!もうしばらくはこの悩みで楽し めそうです。
と、いろいろ悩んでいたら、モダンな天井照明に使えそうな部品が 風物詩シリーズ「駄菓子屋」から出てきたので、 工夫してこれを活用してみます。
(写真4枚目)
付属の飾り台は使いません。車両が完成したら45㎝四方のベニヤ のパネルに並べます。軌道敷の石畳は色付けしてカットしたプラバ ンを一枚一枚貼りつける、単調で根気の要る作業です。
最初に台車を組む直前、フト気がついた…いちばん大事な事を忘れ ていました。
北野線のN電は狭軌やないか!大阪さんと京都さんを同じOゲージ で並べてしまっては、それじゃあまりに芸が無さすぎる。
という訳で大阪の線路幅はOゲージの32㎜、京都は1067÷4 5≒24㎜としました。金属の車軸を車輪に打ち込む方式なので、 ゲージ幅を自分勝手に何とでもできるからとても楽です。左の線路 が標準軌の大阪線、少し幅の狭い右が京都線です。
パネルの両脇は風物詩シリーズがテキトーに並ぶ予定です。ちなみ に、奥に見える甲子園は2008年製作で主にプラバンと粘土を使 ったオール手製です。
実はプラモ始めたのはこの秋からなんですが、プラモ本当に楽しい です。
子供の頃はプラモ大好き少年で、特に日本の戦艦や重巡はよくやり ました。1万円ほどの大きな大和は憧れでした。
大人になってやらなくなったのは、戦争を嫌い全面否定する心が育 つにつれ、あの愚かなな戦争を本当に戦ってしまった帝国海軍の軍 艦を作る気が失せた事と、好きなジャンルである鉄道と客船が絶滅 した事が主な理由です。キャラ物やガンプラとか、 全く興味ないもんで。
しかしスマホを持ったおかげで、あの頃の物でも有る所には有るん だと知る事ができたのは大変嬉しい事です。 実際この京都市電みたいな、再販でも復刻でもない本当の年代物に 触れると、レア物に手を掛ける緊張感と共に、身も心もどっぷりと 昭和のプラモ少年に還ることができます。作業中の私は、 間違いなくタイムマシンに乗っています。そんなもん前澤友作でも 乗った事ないはずですから、それはそれは贅沢な時間です。なんか 今まで味わった事ないような、言いようのない不思議な幸せ感があ ります。
また気に入った物があれば野俣さんのコレクションから何か譲って もらおうと思いますので、その時はひとつ宜しくお願いします。
それでは、お店HPに出しても恥ずかしくないような仕上がりを 目指して、もうしばらく昭和のプラモ少年を続けます。
大雪の中、大変な事も多いとは思いますが、どうか事故などござい ませんよう、くれぐれもお気をつけくださいませ。
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