PIONEER S-101
「ヴィンティージ国産スピーカーを聴く」も、おかげさまで五十回目を迎えることができました。
いつも、お付き合い下さいまして感謝申し上げます。
さて、今回は奇跡のように程度の良いPIONEERのS-101を発見しましたので紹介させていただきます。
システムは先回紹介しました、ALPINE/LUXMANのS-007aのままです。
300Bシングルと球プリ、つなぐのはTHORENSのケーブルで変更はありません。
最初に試聴したのは (@_@)
村治佳織さんのBACHです。ギターソロは余韻も響き良い感じ (/・ω・)/
ただし、オケが入るとストリングスの弦がざらざらの音 (ーー;)
ALPINE/LUXMANのS-007aは、ボックスが鳴り過ぎるのでオンキョーのインシュレーターを入れてありました。銅の金属音が出たのでしょう!!
S-101はミッドシップマウントです。ウーハーはボックス内に作られたインナーバッフルにボルトでガッチリ止められているので箱鳴りもありません。ボックスもカッチ、かっちです。直接スタンドへセッティング!!
重量はカタログ値で一本7.7㎏もありました。小型なのに、ずっしり重い。
思ったとおり、弦のザラザラは少し和らぎました。
続いて聴いたのは (@_@)
今井信子さんのビオラです。弦の再生は無理かと思いましたが、かなり音がこなれて来たようです。
余韻の美しさは小型スピーカーならではでしょうか。
弦がいまいちならば、やはりフジ子・ヘミングさんでケリをつけましょう~
ピアノは独特の鳴り方でした。固い響きです。問題は弦の響きです。球が温まってくると各楽器の解像度がどんどん上がって行きます。フルートやオーボエは生々しく聴こえてきますが、弦はまだ少しギスギス。しかし、独特の音場は聴いていて気持ちが良くなり…店主はうとうとしてきました (-_-)zzz
や、やばい!! 気持ち良い…
半聴半寝状態でしたが、独特の音場が分かりました。前方に床が半円形のステージが現れたのです。
最後は拍手喝采で終わりました。低域も特に不足はありません。必要な低域はシッカリと聴こえます。
F特は45~40KHz ワイドレンジですね。
念のためにJazzも👐
古い録音も明るく聴こえます。ツィーターはセラミックカーボン、ウーハーはカーボングラファイト、それに防磁設計。振動板の速度が速いのでしょう、特筆すべきはベースの響きが生々しく、ドラムのシンバルがカキーン、チーン、シャーンとしっかりと金属音がするのです。
もうひとつ👍 三曲目はMONO録音。MONOと言わんばかりにキチッと中央に音像が止まります。
途中、お客さまが来店されて
フォステックスのUP203Superを聴きました。
等身大?実物大?ピアノの厚い生音にお客さまとビックリ (゜o゜)
お客さまから「こっちの方が全然良いよ!!」と言われましたが…“(-“”-)”
信じることを忘れない店主は再度S-101の試聴を開始です。
最後に選んだのは!!
ケイコ・リーのLIVE録音!!
(゜o゜) な、生のLIVEっす👍
CDをスタートさせて、ボリュームを上げていきます。
もう、S-101の周辺がステージと化していました。
ケイコ・リーの演奏を楽しむために開発されたスピーカーのようです。
vocalは中央に定位、中でもベース(コントラバス)が
「生」「生」「生」で演奏しているよう、そして各演奏者のレベルが高いことが分かります
ベース一本で歌えるケイコ・リーもすばらしすぎるけど…
店主のしょぼい感想をまとめます。このS-101を聴いて思い出したのが、日立Lo-DのHS-530とVICTORのウッドコーンスピーカーの音。鳴り方が非常に似ていました。アルミと木そしてこのカーボン!! 軽量で強固、そしてハイスピードが共通点でしょうか。
録音が良いソフトには敏感に反応します。ただし、いまふうの多重録音は✖でキンキンするだけで相手にしません。このスピーカーシステムは録音の良し悪しが判断できるのです。
三十年ほど前に、一本25,000円のスピーカーと、バカにして、侮っては、いけません。ブラインドテストをすれば、海外製品にも負けないでしょう。
当時、PIONEERのデジタル化への答えが、カーボン、ミッドシップマウント…このS-101。
ぜひ、球で聴いて下さい!! 当時の技術者が目指した道が見えて、いや、聴こえてくるでしょう👍
今だからこそ、一聴の価値があります。
次回もお楽しみに♬
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