ヴィンティージ国産スピーカーを聴く №46

 PIONEER  S-A4SPT

mockuppioneerS-A4SPT

発売から二十年ほど経過しているから、ヴィンティージで紹介しても良いでしょう👐
このスピーカーを紹介するきっかけは、4Ωのスピーカーが入荷して試聴の準備を進めたことと、先週ご来店いただいたお客さまから「PIONEERのS-A4SPTは、あまり音が良くないですよね…」のご質問に「私が聴いた時は、同じ印象でした。」と安易に答えてしまったから  “(-“”-)”
まだ、店で鳴らしていませんでしたし、自宅で聴いた時は大型スピーカーの上に置いて、いい加減に聞いていた記憶があるからです。
今回はアンプだけを4Ω端子を引き出してある三栄電波の2A3シングルに変更しました。球プリとCDプレーヤー及び、プリとメインをつなぐケーブルはhina伊吹で変更はありません。

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2A3にパワーはありませんが、4Ω端子の選択で久しぶりの登場です。

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店主の試聴位置は、少しスピーカーを見下げるかたちになりました。
今回は、新たに発見したCDソフトから試聴を始めました。

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「CAMERATA  VIVALDI」とありますが、バロックの名曲集のようでっす(@_@)

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聴いていて、楽しい音でした!!  肩肘張らずに「うん!! いい感じの鳴り方じゃん👍」そんな第一印象でした。

続いてビルエバンスを  (/・ω・)/

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ベースの響きが良いことと、ピアノの音甘美なのです。「カワイイが表現としては合っているかもしれません。Live音もシッカリ聴こえます。
続いて、昨日お客さまからのCDソフトのお問合せで棚から発見したコルトレーンだぁー (゜レ゜)

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楽器がたくさん元気に鳴りますが、それなりにS-A4SPTは頑張ります。
ただ、安価な小型のスピーカーなので、店主は見下していたのかも知れません。
BGMを聴き流すスピーカーとして使うならば最高であり、音もこんなものだと…

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ある方?のS-A4SPTに関するブログを読んでいたならば、少し引っかかるとこがあって…
歴史から感想も含め詳しく書いてあり、大変参考になりましたが「…前略…原音再生指向ではなく味付けされているスピーカー。」と見出しにあり、本文には「モニターには不向きだけど…後略…」とありました。
本文ではS-A4SPTを十二分に褒めてあったのですが、こう、文字で決め付けられると引っくり返したくなる性格の店主 (ーー;)
火が付きました!! 本腰を入れて聴き直します (/・ω・)/

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気になったていたのは、スピーカースタンドのKRYNAの高さと硬さ。
S-A4SPTのスピーカーボックスの天板と側板には天然木が用いられているそうなので、KRYNAの金属では響きを殺していたようです。天然木には、天然木で響かせることとして、OPERAのスタンドに変更しました。スピーカーの高さは試聴位置にピッタリ👍

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「CAMERATA  VIVALDI」から試聴再開でっす!!

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一曲目、パッヘルベルのカノン!! 低域がハッキリしません。コントラバスなのか、パイプオルガンが合奏しているのか分からないのです。弦は悪くありません。さて、困った… “(-“”-)”
そう!! 困ったときのオンキョー頼みです。
S-A4SPTの下にオンキョーのインシュレーターを入れました。

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再度、パッヘルベルのカノンを!!

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分かりました!! パイプオルガンが合奏していました。それも低域だけ。ありうるかなぁ~
低域の解像度が上がると、弦にも艶が出て来ます。
声楽も美しく、パイプオルガンも奥深くホールに拡がります👐
やはり、最後はこの方のトリオで (/・ω・)/

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二曲目のボーナストラック「GLORI‘S STEP(take3)」のコントラバスが心地好い👐
KRYNAのスタンドで鳴らしていた時には、10cmに感じたコントラバスの大きさが、OPERAのスタンドでは、60cmまでBigなって響きます。
そして、甘美ピアノカワイイからステキに

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蛇足ですが、今回スピーカーとスピーカースタンドを見ていたら、長岡鉄男がダブルバスレフのポートをスタンド兼用として設計した発想が理解でました👍

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店主の勝手な感想をまとめます。S-A4SPTが当時13,800円の安価で販売できたのは中国生産としたからでしょう。国内生産では、きっと倍以上の販売価格になったはずです。能率はカタログ値で84㏈となっていましたが、出力が2W程度の2A3で鳴らすことができたので、実際にはもっと高い数値ではないでしょうか。大丈夫!! 球で鳴らせます。
PIONEERのスピーカーは球と抜群の相性を示します。ぜひ、球で鳴らして聴いて下さい。トランジスタで鳴らした印象と大きく異なると思います。
刺激のない高域、音場は広く、音は厚い響きの良いスピーカーです。ただ、中低域?のある周波数帯で音がこもる?特有の音色を示すところがあります。この周波数帯の音をPIONEERの音色と言えば◎まる。声で言えば、鼻をつまんだような声でしょうか。音の厚みと捉えても◎。ここらへんで、好き嫌いが出るかもしれません。
小型ボックスに軽量のケプラーコーンにフラフラのエッジ、そして細く長いバスレフダクト。鼻つまみ音はここらへんから起因しているのかも知れません…ね…。
そして、とても我慢強いスピーカーです。きっと、大音量にも耐えるでしょう。でも、このS-A4SPTこそ、しっかりとしたセッティングで、球のアンプで、適度の音量で、聴いてあげて下さい。まったく、聴き疲れしませんから!!
今回は、PIONEERのS-A4SPTを紹介いたしました。
PIONEER最後の名器ですね 👐 一聴の価値あり 👍

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次回もお楽しみに♬
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