ヴィンティージ国産スピーカーを聴く №42

PIONEER  CS-27

mockupパイオニアCS-27

みなさん、ご存じですか!? このスピーカーを…サランネットも開かない、一見4チャンネルのリア用スピーカーみたいなやつを (/・ω・)/

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サランネットも開かないので、ユニットを見せるわけにはいきません。

数日前、店の食材を買い出しに行ったついでに、何気なくリサイクルショップへ寄った時でした。棚の上にPIONEERの薄型スピーカーを発見しました。端子も付いており、型番を見たらCS-27!!

もしかして…(@_@)  ネットで調べたら案の定でした!!

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このCS-27で使われているユニットは、PIM-16と同等品。磁気回路がアルニコマグネットからフェライトマグネットに変更されているものです。話には聴いていましたが、まさか現実にお目にかかれるとは!!

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PIM-16はダブルコーンの16cmフルレンジです。詳しくは「オーディオの足跡」をご覧ください。店主、PE-16より高品位の音であることは知っていました。

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丸い穴から、高域用のコーン紙が見えます。尚、写真のPIM-16は、これまた一風変わったキットバージョンの

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PIM-16KTでした。店主の息子が所有者です。少し写真用に借りましたから (;^ω^)

全体像をお見せします。

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非常に薄型の密閉型スピーカーです。

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箱裏のスペックをご覧ください!!

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最大入力が13Wでインピーダンスは8Ω

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締め付けタイプの端子があり、両脇の穴は壁掛用だと思います。

最初の鳴らし始めはひゃんで(とても=新潟弁)音でした。特にフルレンジの鳴らし始めはひゃんで音である場合が多いですが、このCS-27は特にひどかった。

今日で三日目、音はだいぶこなれてきました。では、試聴を始めます。使用機器はスピーカースタンドを含め、2A3シングルに球プリにAH!のCDプレーヤーで、前回と全く変わりありません。

先ずは!! Cross  Talk「白い森の音楽祭」から!!

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清吾サックスが生々しいし、ちはるピアノが今までの中で一番でした。 特にピアノの鳴り方が自然でポロンと聴こえる。この鳴り方は、今までのスピーカーとは一線を画すものでした。ライブ感が特に自然!!

総板張りの「ちゅうしん蔵」内の音の響きが分かるのです。先回紹介したUP-163より板空間の響きは自然に聴こえるかもしれません。録音技術の高さを感じます!! よくこれだけの情報をCDに入れたかと思うほど (=゚ω゚)ノ

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ここまで、小型2ウェイを何種類も聴いてきました。最初に「白い森の音楽祭」の自然なライブ感が表れたのはVictor小型2ウェイのSX-V05からです。TechnicsSB-M20も自然な響きを再生していました。ONKYOAE4.1は少し横に置いて…。

店主、UP-163と、このCS-27を続けて聴いたことで、ひとつの結論に達しました。ソフトに入っている情報を自然に再現できるのは「フルレンジスピーカー」であると言うこと。 Victor小型SX-V05ウッドコーンフルレンジにこだわる理由も分かります。点音源が原音再生の基。だからフルレンジなのです。

ただし、小型フルレンジは低域音圧が低い。長岡鉄男氏がバックロードダブルバスレフに走ったのは、フルレンジで低域を補う方法への解決策でした。確かにスワンの音場再現はすばらしい!!

ONKYOAE4.1は、低域の豊かさに高品質のネットワークと、補正の上手さで響きを奥行として表したのでしょう。今回、CS-27を聴いた後に、有名なKENWOODの小型3ウェイを聴いてみました。音は確かに明るい音でしたが、ユニットがバラバラに鳴っている感じは否めなかった。きっと、ネットワークで仕切られた音に聴こえたのです。

他にもソフトを試聴しました。店主の試聴位置はスピーカーから約2m前です。

普段の試聴位置より前に出て、ケイコ・リーから♪

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四曲目のピアノソロは演奏者の指が左右に動き、スピーカーから音がはみ出しました。ケイコ・リーの声がキッチリとセンターから聴こえます。

続いてフジ子さん!!

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音量を上げない方がCS-27の解像度の高さが理解できます。ティンパニーも十分に聴き分けられました。普段はまとめて聴こえるバイオリンも複数で弾いているのがわかります。

最後は天満さん!!

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フジ子さんのオケもそうですが、録音マイクの位置で聴いている錯覚??に陥ります。パイプオルガンが響きません。他のスピーカーと全く異なりました。不思議なことに手を延ばせば、小さなバイオリンをつかめる感覚なのです。そこに天満さんのバイオリンがあるのです。

これまで聴いてきたスピーカーは、パイプオルガンはパイプオルガン、バイオリンはバイオリンとある意味バラバラに聴こえていましたが、CS-27は天満さんの真上にあるマイクで聴いている感じ。だから、手を延ばせば天満さんをつかめるし、マイクに入ってくる音の一つとしてパイプオルガンを感じます。だから、パイプオルガンはメインで聴こえない。逆にパイプの一本一本まで、奥で鳴っているように感じたスピーカーは何だったのか…。

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今回は、PIONNERCS-27を紹介いたしました。当時数百円だった、アシダボックスのフルレンジが高騰している意味が良く分かりました。頭が混乱します…今まで聴いてきた音は何だったのだろうかと…“(-“”-)”

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☆彡昨日、お客さまと一緒に「白い森の音楽祭」CS-27聴きました。試聴後、お客さまから「Cross  Talkは、どちらかが出しゃばることはなく、お互いの演奏を確かめながら、サックスとピアノを調和させる演奏・音楽を目指しているのですね」と感想を頂きました。まさしく、Cross  Talkが目指しているところをズバリと聴き取って下さったお客さまに感謝です。すごい感性をお持ちのお客さまでした (@_@)  ご来店,ありがとうございました!!

次回もお楽しみに♬
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