ヴィンティージ国産スピーカーを聴く №31

SANSUI  LM-033

mockupサンスイLM-033

ご存じですか? このスピーカーを…

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購入してから、全く鳴らしていなかったスピーカーでした。また、店の奥へ入った際ら「早く、俺を鳴らせ!!」と言われたので(笑)

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はい!! 不思議なスピーカーでした。結果から申し上げると、きっと大して売れなかったスピーカーだったと思います。セッティングが超ハイレベルでした。ツィーターがLM(Linear-Motion)なる方式で、ツィーターのバックロードホーンとでも言いますか、後面開放と言いますか、ツィーターが独特の音場を持っているスピーカーだったのです!!

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ツィーターバッフルのサイド三方にスリットが入っています。前面にも細いスリットがあるかもしれません。

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このため、低域を締めてしまうと音場は狭まります。店のカーテンを閉めただけで音場が変わりました。セッティングは何通りも試みました。Jazzに合わせると…

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でも、いまひとつ求める音ではなかった!!

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この置き方も試しましたが…今一つ (>_<) この段階で店主にある情報は、ケイコ・リーのアルバムでピアノの表現が良いことと、ツィーターの裏からも音が出ている音場型高域を持っている事実のみ!! なんとか、鳴らんのかと(笑)

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苦しい時の天満さん頼み(/・ω・)/

バイオリンが特に大きく響き、パイプオルガンはいい加減でした。鉄で音が死んでる…Jazzでは低域が響きすぎたので鉄を使ったのですが。

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鉄を外し、いつものスタイルに戻したところパイプオルガンが生き返ったのです。バイオリンも小さくなり、とても良い感じに。「よし!! 鳴るぞ👍」と思った矢先に、音場がいい加減となり全く鳴らなくなりました。何が変わったのか、いつ変わったのか…よーく考えてみたら、店のカーテンを入口以外の場所を閉めた後だったのです。

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最後は、フジ子さん頼み。ピアノのホール録音で、オケも入っていたので👍

店のカーテンをもう一度全て開けて試聴しました。インシュレーターも変えたり、外してスピーカーを直置きしたり。

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最終セッティングは写真のとおり。RASK+CORAL+ONKYO=大正解◎ ステージが広がり、各楽器が美しく鳴り始めました。ピアノはもちろん抜群です。

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このスピーカーを鳴らすコツは、音場型高域をどのように生かすかだと思います。音圧=ボリュームを上げ過ぎてもダメで、高域のコントロールは結局のところ低域のコントーロールが一番重要でした。美味しいところのセッティングは、音楽ソースも決め手のひとつ。フジ子さんのようにライブ録音がベストでした。ただ、変なところ録音の粗(あら)も出しますから、質の高い録音ソースをお勧めします。Classicがベストでしょうか。

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音楽ソフトとセッティングが合致すれば、素晴らしい音場と楽器演奏が楽しめます。最終セッティングをしてから、色々ソフトを替えて聴き比べました。古いユーミンを聴いたら声が変に生々しく(゜o゜) Jazzも音量を上げなければソコソコ聴けそうです。本当に分からんスピーカーです…LM-033のスペックをどうぞ。

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たぶん、LM-033は格子シリーズの後釜として売り出したのでしょう。一聴すると音自体は元気印ですが、ボリュームを上げてもうるさく、まとまりがありません。

ただ、ただ、セッティング。ソースとセッティングが一致すれば、聴いたことの無い広く奥深い音場の世界がリアルに広がります。もしかしたら、癖になるかも…

当時のオーディオ評論家がどのように評価したのか…読んでみたい気がします。しかし、こんなに、とても、デリケートなスピーカーをよく販売したものです…(@_@)

今回は、SANSUIのLM-033を紹介いたしました。店主、疲れました…(;・∀・)

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次回もお楽しみに♬
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